第145回:これが文化の違いなのか(2003/04/05)


最近、『月影のDESTINY』というゲームで遊んでおりました。

  月影のDESTINY情報はこちら

この作品は中国で大ヒットした本格武侠アクションRPG
日本ファルコムが日本語にローカライズして発売したものです。
この「武侠」とは義理と人情を重んじる剣豪たちが繰り広げる物語を意味し、
現在中国・台湾をはじめとしたアジアで大人気のジャンルだそうです。

ストーリーは、亡き父の「天下一になれ」という言葉に従い、
武術界で名を上げようと世に出た、青年「楊影楓(ヤンインフウ)」の活躍を追い、
主人公「楊影楓」が「武術天下一」の座を目指して旅をする中で、
「力」「愛」「武の道」のどれを選択するかという感じでゲームが展開されます。

この選択は当然プレイヤーが行うのですが、
私の選んだ「愛」のストーリーがエロゲー顔負けの展開で仰天しました。
最初に断っておきますが、このゲームは18禁ではありませんよ。

ゲームの中で楊影楓を取り巻く女性は4人いるのですが、
当然の如く4人とも楊影楓に惚れてしまいます。
で、楊影楓は4人の女性に分け隔てなく甘い言葉を掛けます。
さっきまで「紫軒」という女性に「君の事しか考えられない」とぬかしておきながら、
ちょっとした事件があって紫軒と分かれてしまった後、
自分の世話をしてくれた「真児」という女性に「君がいないとダメだ」と囁きます。
こんな調子で最後まで女性が迫ってくる度に節操も無く「愛」を語りまくります。
そして終いにはその4人の女性達と辺境の島で隠居生活を始めてしまうのです。
一応、この4人の中で誰を選んだのか、という結末は存在してるような感じはしますが。

多くの女性が自分に好意を寄せる設定のゲームは沢山ありますけど、
一度のプレイで複数の女性に愛を語りまくる内容の物はそう滅多にありません。
大概、キャラ別に攻略する形になりますからね。
そして、こんな甘い結末を迎えるゲームもなかなか無いでしょう。
エロゲーにはハーレムエンドなるものもありますけどね。

冒頭で述べましたけど「武侠」ってのはこんなものなのかなあ、と悩んでしまいます。
だって、義理と人情を重んじる剣豪ですよ?
少なくとも日本人が想像する義理と人情を重んじる剣豪は、
複数の女性に節操も無く愛を語らないと思うんですけどね。
ましてやハーレムエンドなんて・・・。

これが文化の違いというものなのでしょうか。
海外ゲームには大概その国の文化を感じますからね。

仮にもロールプレイ中は楊影楓が自分の分身な訳で・・・こんなヤツ嫌だ。
他のエンディングはどうなんでしょう、プレイした方いらっしゃったら教えて下さい。

<BGM>
雪のかなた
 [ SNOW / Studio Mebius ]