第230回:無敵風火輪(2005/01/18)


えっと、タイトルに意味は全くありません。

さて、社会人になると日常接する人間の年齢の幅が広がります。
新卒のフレッシュマンから定年間近の親父まで、
会社によっては4分の3世紀以上生きているお爺ちゃんと接することも。

となると、当然話題は年齢によって千差万別になってきます。
例えば昭和1桁生まれの人と話をすると大概は戦争体験談になったり、
高度経済成長期にモーレツ社員と称し前線で働いていた管理職世代は
どう聞いても労働基準法違反だろうという当時の就労状況を話してくれたり、
少なくとも私には黙って聞くしかない話題に平然と突入することもザラ。

ただ、こういった明らかな年齢差がある人達は
今では考えられない価値観や文化の中で生きてきたということが背景にあるので
ある種の大きなギャップを感じることは確かにありますが、
自分の年齢では理解するのが難しいのだと思って聞くことができます。
まあ、それに対する自分の意見や考えを言うことはできますが、
その時代を経験していないので根本を肯定・否定することはできないですからね。

だからこそ私と近い年齢の人との話題はより敏感に。
顕著なのはリアルタイムで観ていたテレビ番組、読んでいた漫画、聴いていた歌などですが、
それでも昨今のリバイバルブームやインターネットなど情報化社会の浸透により
色々な世代の流行を気軽に接することができるようになったので随分マシになりました。

それよりも自分の生活で当たり前のように染み付いていたことが
ほんの少しの年齢差で全然通じないというのに結構ショック大きかったり。
これ、3〜4歳くらい離れているだけで随分違うものだということが分かります。

まあ、まわりくどく説明してきましたが要するにこういうこと。
誰かにテレビのチャンネルを変えてもらうとき
私の口からついつい出てしまう台詞です。

チャンネル回して

何気ない一言ですが、みなさまは共感できるでしょうか、
それとも何を言っているのか分からないでしょうか。

分からない方の為に説明しますと、テレビはリモコン式が当たり前ですが、
一昔前のテレビはリモコンなどなくチャンネル設定はダイアル式でした。
チャンネルはリモコンで変えるものではなくダイヤルを回して変更するものだったのです。
うちのテレビもそのダイヤル式でした。
ですから私にとってチャンネルの変更は今でも回すものなんです。

ちょうど私と同じくらいの年齢の人と話をしていてこの台詞が通じませんでした。
その人の家では当時最新式だったチャンネルをボタンで変更するテレビだったようで。
(私が物心ついた頃にちょうどテレビのチャンネル技術(?)が変わったんですよね)
芸能人とか歌とかなら好みの問題で片付けられますけど、
これは自分の生活で染み付いていた当たり前のことでしたので、
「何それ?」という反応が返ってきたときはちょっとショックだった訳です。
それがほぼ同世代の人だったんで尚更。
「ああ、私ってば古い人間なんだ」って。

まあ私が古い人間と言うよりは、
単にうちが貧乏でテレビを替えられなかったということなんですがね。
どちらにせよもうおっさん臭い台詞になるんでしょうね、チャンネル回して。

※これって学生時代も条件は一緒だと思うんですけど、当時はこんなこと考えもしなかったです
 やっぱりこれが「若さ」なんだろうなあ(多分)


<BGM>
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[ 2nd GIG #Break Out / MintJam ]