第289回:Zac.'s 風雨来記 海外逃亡編 その参(2006/10/20)


またまたイギリスの話を。
そろそろ飽きてきたかもしれませんが、もう少しのあいだ我慢してください。

【 湖水地方 】



イギリスを北上して湖水地方へ。
途中、マンチェスターとかリバプールとか
名前だけでも聞いたことあるような場所もありましたが、今回は通過しただけ。
欧州サッカーファンやビートルズファンの方にとっては聖地なんでしょうけどね。

その名の通り、数多くの湖が存在します(ガイドブックによると16)。
そして湖を取り巻く山々と織り成す景観は「森と湖の国」を髣髴とさせる美しさを誇っており、
観光地だけでなく保養地や老後の生活地としても人気のある場所だそうです。
まあ、日本で言う北海道みたいなものでしょう。
北海道行きたい。

さて、湖水地方と言えばピーターラビットワーズワースといった名前が思い浮かびます。
というか、思い浮かぶらしいです。
ピーターラビットの名前くらいは知ってますし、
ワーズワースは『ワーズワースの冒険(庭で)』というTV番組で名前くらいは知ってましたけど、
この地方に縁があったとは知りませんでしたので。
(ちなみにワーズワースの冒険の主題歌『シャ・リオン』は超名曲)

【 ウィンダミア湖 】





思わず『童話めいた戦史・ウィンダリア』を想像してしまう名前の湖。
確かウィンダリアはオーストラリアの古木をモチーフにしていますので全然関係ない場所ですけど。

イギリスにあるとは言え『湖』ですからね、日本にある湖と雰囲気そのものは変わりません。
申し訳ないですが摩周湖の神秘さには及ばないかと。
摩周湖行きたい。

ちなみに湖畔にあるカフェテラスで朝食を取ったのですが、
湖を眺めながらの食事はなかなか優雅でした。

【 ビアトリクス・ポターの世界 】







女の子に大人気のピーターラビットの原作者・ビアトリクス・ポターの博物館(?)です。
絵本の名場面を演出した可愛い動物達の人形が所狭しと並んでおります。
他の場所でも思いましたが、イギリスの人形の出来はかなり良いです。
小さいものも大きいものも極め細やかに作ってあるという印象。
例えば、写真一番上のピーターラビットは絵本からそのまま飛び出てきたような再現度ですし、
写真真ん中のサムライは・・・・・・あ、博物館の近くにあった土産屋のディスプレイだ。間違えた。

まあ兎に角、兎もサムライもきっちり作ってあるということで。
某国に任せたらセイバーも・・・



こうだ!!

まあ日本のフィギュアもかなりの出来ですので、
秋葉原で美少女ゲーム系フィギュアを買い漁っている外人達も
「ニホンハ、キメコマヤカネー。セイバー、パンツミエル。」とか言ってるのでしょうね。

またビアトリクス・ポターの生涯などを映像で説明するコーナーもあり、
ピーターラビットファンには感涙物の博物館(?)ではないでしょうか。

なんか妙に「他人事」なコメントですけど、別に楽しくなかった訳ではないですよ。
ただ自分という存在は明らかに場違いだろうなぁとは思いました。

【 グラスミア 】



ワーズワースの暮らしていた家やお墓のある村です。
我々もワーズワーズに因んだ場所を堪能してきた・・・・・・と思いきや、
実は「ジンジャーブレッド」という有名なクッキーを買うために寄っただけだったり。



ジンジャーブレッドとは、その名の通り生姜の味がするクッキー。
ブレッドと言うからパンをイメージしていたのですがクッキーに近いですね。
美味しかったのですが、生姜の味が予想以上に強いため一度に沢山は食べれませんでした。
紅茶と合わせると良い感じです。

あー「ワーズワースってエロゲじゃないの?」とか言う人が3人くらいいそうな予感。

【 アンブルサイド 】





湖水地方では結構大きい町。
スコットランドに向かう電車の時間まで少し余裕があったため、
夕食や水などの買い物を兼ねて寄ってみたところ、綺麗な町で感動してしまったり。



こちらは17世紀に造られたブリッジ・ハウスという建物。
石橋の横に川を跨いで建てられている、なんとも不思議な建物です。
歴史があり珍しいのでこの町のシンボルになっているとか。
なお、開いてなかったので確認は出来ませんでしたが、
中はアクセサリー屋か何かになっているようでした。

【 電車 】



スコットランドへは電車を使って移動しました。
オクセンホルムという駅からエディンバラまで約2時間の旅。
地図で見ると大して距離が無いように思えたのですが結構時間掛かってます。

写真を見ても分かる通り、かなり綺麗な電車でした。
しかもあまり揺れなくて静かだったお陰でグッスリ眠ることができました。

なお、電車で移動しましたのでイギリスとスコットランドの国境付近にある
「ハドリアヌスの長城」は観ておりません。

【 エディンバラ 】



スコットランドが誇る歴史と文化の都。
イギリスに合併されているとは言え、議会も置かれ一つの国として扱われています。
(なお議会は1997年に復活したそうでつい最近のことなんですね)

また、街並みそのものが世界文化遺産に登録されています。
確かに「1週間くらいエディンバラだけに滞在してその街並みを堪能したい」
と思うほど歴史を重みを感じさせる素敵な街でした。

残念ながら天気が雨模様だったのですが、
今回のイギリス旅行で雨に降られたのはエディンバラだけでしたので
まあこれも一つの風情かなあと良い想い出になっております。
今回の旅行の中ではかなり印象に残っている場所です。

唯一の心残りと言えば、一度「キルト」を穿いてみたかったなあと。
キルトとは男性用のスカートです。
エディンバラの街ではキルトを穿いた冴えないおっさんとか普通に歩いていました。
うーん、でも穿いたら穿いたで違う世界に目覚めたかもしれませんね。

【 エディンバラ城 】





スコットランド王家の居城。
岩山の上に築かれた城は「要塞」みたいな雰囲気を醸し出しています。
確かに城に行くまで上り坂をかなり歩いて疲れました。
「敵から護るにはこうでなければ」というお手本みたいな城ですよね。

城の中は色々見るところがあります。
ズラリと並んだ大砲とか「元気な男の子には堪りません。
つか、門や階段と言ったところまで全てが見所なんですけどね。

ただ、あまりにも見所が多いうえに、
博物館などの資料館系も結構あって1日ではとても回りきれそうにありません。
そりゃ歴史がありますから資料系は豊富ですわな。
しかも、生憎の雨で写真もあまり撮れず消化不良気味。
仕方ないのでエディンバラ城のバーチャル観光CD-ROMなんかを買ってしまいました。
これでエディンバラ城はバッチリです。

なお、資料館の中で印象に残ったのがこれ。



第一次だか第二次だかの世界大戦時、
スコットランド兵がアジア方面で入手してきた日の丸の旗と日本兵の刀が展示されておりました。
説明が英語なので詳しくは分からなかったのですが、
見慣れたアイテムを異国の地で見れたことが何となく嬉しかったです。

なお、8月にエディンバラ城の前で鼓笛隊の行進をやるのは結構有名な話ですね。
残念ながら時期は過ぎておりましたが。

【 ホリールードハウス宮殿 】



英王室がスコットランド滞在時に使用する宮殿。
勿論現在も現役で使用されていますが、女王滞在期間中でなければ一般に公開されています。
イギリス人ってこういうとこ太っ腹なんだよなぁとか思いました。
(ただし内部の写真撮影は不可。飲食の持ち込み禁止。)

宮殿の内部はまあ要するにブルジョアな世界が広がっておりました。
金銀財宝が沢山飾られていてそりゃまあ豪華でした。
女王陛下謁見の間とか女王陛下の寝室とか観れたのは貴重な経験だったかも。
殆どの部屋の壁に掛けられた巨大なタペストリーには感動しましたね。

あと、歴代のスコットランド王の絵が飾られているホールがあったのですが、
昔の王の絵は「イメージで描かれたもの」らしく(そりゃ写真とか無いですからね)
殆どの王が同じ顔をしているというトレス絵師もビックリな絵がズラリと並んでおりました。
イメージ的には「顔は同じなんだけど髪型と服装が違う」みたいな感じで。
結構適当なのが笑えました。

なお、建物の裏には、



このような修道院跡(13世紀の建造物)がひっそりと佇んでおりました。
宮殿内部の煌びやかで華やかな様子と反比例した無機質で静かな空間が広がっていたのですが、
自分が13世紀へタイムスリップしたのではないかと錯覚するような
悠久の時が生み出した神秘的な空気を肌に感じ、個人的にはこちらの方が印象に残っていたりします。
なんか意味が分からない表現ですが、とにかく良かったです。

【 シャーロックホームズ像 】

シャーロックホームズが好きな人はご存知かと思いますが、
エディンバラは作者コナン・ドイルの出身地です。
よって、街中にはシャーロックホームズの像が立っていたりします。



なんか思ったより小さかったです。


エディンバラ観光の後は飛行機でロンドンまで戻りました。
あとはロンドン観光を残すのみです。

ということで第三回はここまで。
これまでを読み返して思ったんですけど、説明が物凄くつまらないですね。
やっぱり北海道じゃないとダメなんだなあ・・・・・・。

スミマセン、あと少しだけお付き合いください。


<BGM>
Drastic days will come
[ Star Cruiser X68k / Arsys Software ]