第320回:Zac.'s 風雨来記 純情派(2007/11/11)


随分遅くなりましたが、9月23日〜26日まで懲りずに北海道へ行ってきました。
「また北海道かよ!」とツッコミを入れる方が大半だと思いますが、
私は重度の「1年に1回は北海道に行かないと死んじゃう病」なので許してください。

ただ、毎回毎回同じようなコースを回ってしまう私の進歩の無さに
とうとう嫁さんから「またここ〜」みたいな呆れた視線を浴びるようになってきました。
我ながら対策を考えなければいけないと思った次第であります。

鋭い方はこの時点で「どうせ摩周湖だろ」とツッコミを入れたと予想しますが、
それがまたピンポンピンポン大正解!だから困ったものです。
しかも4日間のうち2日も行ってしまいました。
はっきり言って行き過ぎです。
それでも時坂樹はいませんでしたが。

そんな相変わらず代わり映えのしない北海道旅行ですから、
いつも通り写真を並べてアホなコメントを書いただけでは、
「ふ〜ん」と鼻ほじられながらスルーされる可能性が大。
でも、私にはそのレベルでしかまとめる力がありませんので許してください。(←ダメじゃん)

……恐ろしく後ろ向きな滑り出しになってしまいましたが、
楽しかった北海道旅行をなんとなく楽しそうに書いてみたいと思います。

なお、タイトルの「純情派」は何の意味もありません。
時坂樹とお互いに身体を意識しつつも結局は何もできなかった初々しい純情な夜を過ごした……訳ではなく、
引越しで荷物の片付けをしていたとき『はぐれ刑事純情派5』と書かれたビデオテープが出てきたのを、
今の今まで頭の中に強く残っていたので何も考えずタイトルに付けてみただけです。
残念ながら1〜4のビデオテープは出てきませんでしたが。

− 9月23日 −

14時05分・女満別空港着という遅めの飛行機で夢の大地・北海道入り。

つい1時間半前まではまだまだ「猛暑」が続いていた東京にいたのだ。
飛行機から降りた瞬間に口にした言葉が「涼しい!」だったのは言うまでもない。
いや、ほんと涼しいんですわ北海道

今日の予定は【女満別周辺を観光】〜車で深川まで移動〜【深川で一泊】という非常にシンプルなもの。
そりゃ午後の遅い時間の到着なのであまり観て回れる場所はない。

……ここで北海道に詳しい方は疑問に思うかもしれない。
「何故、深川に泊まるのに女満別空港を使ったんだ」と。
女満別から深川までは距離にして約230km、どう考えても無謀である。
(なお、東京からだと浜松辺りまでの距離が大体230km)
旭川空港とか使った方が全然楽なのだ。

答えは簡単、旭川空港着の飛行機が取れなかったから。
そのお陰で初日から約230kmの距離を走らされることになり、かなりデンジャラスアドベンチャー。
……まあ、運転するのは好きだから良いのですがね。

■ 朝日ヶ丘公園 ■

「網走湖から斜里岳や知床連山まで360度の大パノラマを眺望できる絶景スポット」
といった謳い文句の女満別駅から車で10分くらいの高台にある公園。
時期はもう9月の後半だというのにも関わらず、





まだまだひまわりが元気に咲いていたり。
太陽の光を求めて首を伸ばす姿がなんとも健気で癒される。

ただ、どんな世界にも『盛者必衰』という非情な理は付きもの。
上記写真のような立派なひまわりを観て観光客が口々に感嘆の声を挙げる陰で、



役目を終えたひまわり達が首を擡げて虫の息になっていたのがとても印象的だった。

■ メルヘンの丘 ■



ゆるやかな丘陵地に延々と連なる畑が眺められるいかにも北海道らしいスポット。
こういった景色を眺めると「北海道に来たなあ」と実感させられる。
気分が高揚している初日にここへ来たのは正解だったかもしれない。

なお、この場所に来たのは15時半くらいだったのだが、
既に外は冷え込んでおり嫁さんは車の中から一歩も出なかった。

■ 北海道警察旭川方面本部 ■

80km/h制限に気付かず高速を100km/hで走行していたら20km/hオーバーで捕まった。
世間は「秋の全国交通安全運動実施中」だということを失念していたのが一番の敗因。
色々腑に落ちないこともあったが、時間が無かったので文句も言わずパトカーを下りる。
ここへ来て15000円の出費は痛かったが、まあ北海道のために使ってくれるなら良しとしようじゃないか。

■ なごみ酒房 暖簾 ■

本日は深川にある『暖簾』という居酒屋で夕食。
実はここで食事をすることが今回の旅行の3大目的の1つだったりする。

遡ること1年と数ヶ月の結婚式前日。
「深川ではここがオススメ!」と教会のスタッフに勧められて喜んで行ったものの、
結婚式前日は「あまり飲み食いするな」とのお達しがあり、
普段の我々には考えられないほど少ない量しか食べず店を出てしまった、という無念があったのだ。
だから今回、「今度こそは思いっ切り食べる!」と深川まで足を運んだのである。

ちなみにお味の方はやっぱり美味かった。
刺身、串焼き、ホッケ焼き、ラーメンサラダ、etc……全部美味かった。
「折角東京から来て下さったのだから」と出してくれたイクラの軍艦巻も美味かった。
もう警察に捕まったことなんて忘れてしまうくらいに美味かった。

ああ、もう最高だよ暖簾!最高だよ北海道!!

 【参考:深川観光情報のWebサイトで紹介されている暖簾】
 http://www.city.fukagawa.hokkaido.jp/web/riceland/fuka/598.html
 ※アドレス直打ちで宜しくお願い致します

− 9月24日 −

今日の予定は大雑把に書くと
【イルムの丘 聖マーガレット教会】〜【旭川で昼食】〜【富良野周辺観光】〜【阿寒湖で一泊(夕食込)】
距離にして約300km、東京から名古屋辺りまでの距離である。
1日目より距離は長くなっているが、朝から晩まで使えることと途中で観光しながら移動することで、
実際のところ運転が好きだったらそんなに苦労するような距離ではないと断っておく。

■ 道の駅・ライスランドふかがわ ■

米処・深川ということで朝食はおにぎりを食べよう!
と思い、意気揚々と道の駅へ寄ったのだが、なんと肝心のおにぎりが全て売り切れ。

ライスランド、見事に壊滅状態。
何をしに行ったのかさっぱり分からない。
仕方なく団子みたいなやつを食べた。

■ イルムの丘 聖マーガレット教会 ■



今だから話せるのだが、私が昨年結婚式を挙げた教会がここ。
ちょうど1年経ったのでお世話になった教会のスタッフへ挨拶に行こう!
と思い、事前にきっちりアポを取って会いに行った。

「さすがにもう入れないだろう」と思っていた教会内へ入らせてくれた上に、
由緒あるパイプオルガンまで触らせて(弾かせて)くれたのには驚いた。
まさにビックサプライズである。



足下の鍵盤がエレクトーンとは異なる特殊な形で弾くのが難しそうだと感想を述べたところ、
やはりピアノやエレクトーンのプロの方でも初めて弾くときは戸惑うのだそうだ。
私はドラクエのフィールド曲でも弾こうと思ったが、恐れ多くてできなかった。
ちなみに結婚式当日はこのパイプオルガンで『EDEN』(IIDX HAPPYSKY)を弾いて貰った。
それを録音したMDは今でも大事な宝物である。

その後はスタッフの方と一緒に写真を撮ったり、ラウンジでお互いの近況や何故か犬について話したり、
時間があまり取れなかったのは残念だったが、楽しいひとときを過ごすことができた。
「ここで式を挙げて良かった」と、改めて実感したのは言うまでもない。

ちなみに丘の上にある教会からの景色はこんな感じ。





実に北海道らしい素晴らしい景色である。

 【参考:深川観光情報のWebサイトで紹介されている聖マーガレット教会】
 http://www.city.fukagawa.hokkaido.jp/web/riceland/fuka/085.html
 【参考:聖マーガレット教会Webサイト】
 http://www.st-margaret.com/findex.html
 ※アドレス直打ちで宜しくお願い致します

■ 生姜ラーメン みづの ■

旭川にあるラーメン屋。
醤油ベースのスープに生姜をたっぷり入れた『生姜ラーメン』がオススメだ。



生姜味のスープと麺がいい感じで絡み合っており、他店にはない絶妙の味を表現している。
夫婦共々気に入っており、これを食べるためだけに旭川へ寄ったほど。
旭川へ寄った方は是非とも食して頂きたいラーメンである。

■ 美瑛・富良野周辺 ■

嫁さんの「花が見たい」という希望もあり美瑛・富良野周辺の植物園(?)っぽいところを回る。
『富良野と言えばラベンダーと松山君(キャプ翼)、ラベンダーと松山君(キャプ翼)と言えば富良野』
と言っても過言ではないほど有名なラベンダーは残念ながら季節を過ぎていたが、
9月はひまわりやサルビア、コスモス、クレオメなど(←パンフレット棒読み)を鑑賞できるのだ。
ま、ラベンダーは昨年と一昨年の夏に見ているので良しとしよう。

まず行ったのは『四季採の丘』。







ちなみに3番目の写真はラベンダーっぽく見えるが、実はフェイントでサルビアという花だったりする。
(勿論、私はフェイントを掛けられた)
花言葉は「全て良し、エネルギー」、ちょっと意味不明。

続いては『フラワーランドかみふらの』へ。
パンフレットやガイドブックの写真は凄く、実際に敷地はかなり広かったのだが、
四季採の丘よりも花が咲いてなくて、正直に言うと迫力はイマイチだった。
なんか「韓国のイチロー」とか言われて入団したのに蓋を開けてみれば散々だったビョンみたいだ。
・・・・・・いや、さすがにその例えは可哀相かもしれない、フラワーランドかみふらのに。

そんな状況ではあったが、咲いている所はしっかり咲いていたので写真には収めてきた。



ま、これだけでも十分綺麗なので良しとしよう。(←北海道に甘い)

広大な富良野の大地の上に、絨毯のように敷き詰められた花々は、
普段はあまり花に興味がない私でも感動に値するものだったと述べておく。

■ ポプリの里 ハーブガーデン ■

やってなかった。

■ ピーコックス(シュークリーム屋) ■

やってなかった。

■ 足寄・松山千春の家 ■

見つからなかった。

■ ホテル阿寒湖荘 ■

本日の宿泊場所。
創業年月日が昭和8年5月の老舗ホテル。

私が旅行の日程を組むと大概はギリギリまで外で行動しホテルに着くのは夜遅くになり、
ホテルは単なる「風呂入って寝る場所」になってしまうのであるが、
今回は「食事もホテルでのんびり、温泉とかゆっくり浸かりたい」との嫁さんの要望があり、
夕方18時前にはホテルにチェックインした。はっきり言って快挙である。

で、いざチェックインしてみたところ、どうやら団体のお客さんが大量に入ったらしく、
当初予約してあった部屋よりグレードの高い部屋を用意したと番頭さんから説明が。
世の中には「早起きは三文の得」という言葉があるが、
もしかすると「早いチェックインは三文の得」という言葉もあるのかもしれない……多分ないけど。
ただ、「グレードが高い」とか言われると身体に不調を覚えてしまう小市民の我々が、
番頭さんの言葉にビビり入ってしまったのは言うまでもない。

そして通された部屋が、



『囲炉裏倶楽部』なる囲炉裏付きの和風の部屋。
間違っても『ファミコン探偵倶楽部』じゃないぞ。
冷蔵庫のビール・お茶・水・カゴメ野菜ジュースは無料(2人分)、
座椅子でゆったり、囲炉裏で干し芋を焼ける、テレビにはDVDデッキ付(DVDはフロントで借りる)、
そして窓を開ければ雄大な阿寒湖(の一部分)が目の前に。
凄いぞ囲炉裏倶楽部!惚れたぜ囲炉裏倶楽部!!

勿論、



干し芋は焼いて食べてみた。
美味しかった。

ただ、冷蔵庫に入っていた水の銘柄が「阿寒」だったのだが、



ペットボトルに書かれている説明を読む限り、



これじゃあ「摩周」か「摩周湖」でいいんじゃないかと思った。

あと、このホテルでは「豪華な食事」「露天風呂」「貸し切り風呂」を堪能させて貰った。
今までの我々の旅行からは考えられなかった単語が勢揃いだ。

まず食事であるが、普通の食堂とは異なる薄暗い怪しい個室に通されビビる。
そして部屋に入って我々のテーブルの上に置かれた食事を見て更にビビる。



いや、大概の人から見れば案外普通なのかもしれないが、
巷の立ち食い蕎麦屋で「天ぷらソバに卵を落として半カレーを付ける」ことが豪華贅沢な私にとって、
この夕食は思わずお腹が痛くなりそうだったほど豪華だったのだ。
凄いぞホテル阿寒湖荘!惚れたぜホテル阿寒湖荘!!

ただ、テーブルに敷かれていた紙製のテーブルクロスをマジマジと見てみると、



 

北海道に生息する野生の動物達の中に混じって、



どう考えても生息していない動物が描かれていたのにはひっくり返った。
屈斜路湖ってそんな扱いなのか……確かに大きなクッシー人形は置いてあるけどなぁ……。

と、まあそんな感じで戸惑いながらも美味しく頂いた。
ホテルでゆっくり夕食ってのもいいものだと思った阿寒湖の夜である。

続いては温泉。
メインイベントである「貸し切り風呂」45分制限で関係者一同のみ誰にも邪魔されず入りたい放題、
みたいな最近の温泉付きホテルでは当たり前になってきたサービスだ。
誰にも邪魔されずゆっくり温泉に浸かれるのはまた一興であり、45分をフルに使って楽しませて頂いた。
なお、貸し切り風呂の写真は撮るのは無理だったので言葉だけで勘弁して欲しい。
そもそも私のヌード写真を所望する人間は皆無だろうし。(←風呂だけ撮ればいいだろ)

勿論、貸し切りではない通常の「露天風呂」もあり、こちらも存分に楽しませて頂いた。
まあ、9月とは言え夜になると北海道は非常に冷え込むため、実はこっちも貸し切り状態だったのだが。
あれほど団体客がいて誰一人入ってなかったのは幸運である。
……できればこの幸運を北海道警察旭川方面本部のパトカーに捕まらない所に向けて欲しかったけど。

そんなこんなで、なんとも優雅な刻を過ごした2日目の夜だった。
サービスも隅々まで行き届いていてかなり好印象。
今度阿寒湖に泊まる機会があったときも利用したいと思う。

 【参考:ホテル阿寒湖荘のWebサイト】
 http://www.akanko.com/
 ※アドレス直打ちで宜しくお願い致します

なお、阿寒湖の土産物屋街を散歩していた時にこんな看板を見つけた。



なんとなく「萌え」キャラ寄りだと感じたのは気のせいだろうか。

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写真も多く長くなりそうなので今回はここまで。
次回は3日目以降の旅の様子をお送りしたいと思います。
いつもと変わらない旅の内容にもう飽きられているかもしれませんが、もうしばらくお付き合いください。


<BGM>
Enemy Within
[ Bullet Butlers 挿入歌 / propeller ]